シュレディンガーの友

 

 

あなたの目の前に同い年の人間が居たとして、

この人を自分の友達だと照明する方法はあるのだろうか?

 

 

友達_

 

仲の良い血の繋がってない自分以外の生き物とでも定義したらいいのかしら。知らんけど。

 

その目の前の人に「私とあなた友達ですよね?」と投げかけた時に「そうです、友達ですよ」と返ってこない限り友達とは成立しないのではないかと思うんです。

 

しかしそんなふわふわした存在にバチーンと友達だっていう確固たる目に見える証拠があるのが2018年21世紀デジタル社会yeah

 

それは

 

 

LINE

 

「友だち」

という欄があるんだ。

そこに入っていれば友だちなんだ。

 

しかし私はLINEやらメールやら電話やら、対話以外の会話がちょ〜う苦手

 

まじで家族以外とケータイ使ってコミュニケーション取らない

 

しかし、この間ふと、

とってもふと

理由はただひとつ、ふと

 

LINEの「友だち」に連絡をとってみた。

 

相手は学生時代の友だち。

学校外でもよく遊んだり、遠出もした。

卒業してからも会ってた気がする。

 

返事が帰ってこなかったら…?

即ブロックされたら…?

 

不安は色々あったが、ダメ元で久しぶり!と送る。

 

 

 

 

な、なんと…

 

学生時代の「あの頃」のような

軽快な会話が進むじゃないか…!!!!

 

冗談を交えつつ相手が使ってそ〜!みたいなエッジに効いたスタンプも送ってくれて…

 

うれしい!!!!!

 

とても嬉しかった。

 

会う約束も取り付け、気分はルンルンのルン

花の子ルンルンルン

 

 

私たちは…

いや

 

ぅちらゎ…

友達だった!!!!

 

 

しかしその3日後

 

 

私のLINEからは相手の名前は消えていた。

 

は????

 

私は何の操作もしてない

考えられるとしたら、相手が何かしらの操作をした

考えるだけでも恐ろしい操作が思いつき、私の指先を動かした。気づけばグーグル検索で「LINE」「友だち」「消えた」と入力していた。

 

 

が、

 

途中でやめた。

 

可視化された友達の証拠とは言ったものの、電子機器を取り上げたら

それは存在してない物と一緒だ。

 

色々な可能性はある。

 

相手のスマホ自体がどうにかなってしまったか

本人がどうにかなってしまったか

 

 

こうなったらもう何も確める事は出来ない。

 

私はインターネットの中で漂い彷徨う友情をただただ思い返しては、海馬を揺らすだけだった。

あの軽快な会話は何だったのか……なぜ最初の一投で切ってくれなかったのか…

 

 

確かめる事は出来ない、と書いたが正確には出来る。

学生時代の友達なので同窓会の機会にかけるかや他の同級生に声かけすれば良い

 

しかしそれは野暮ってモンだ

 

最悪のパターンを考えるとすると、それを確認する事がどれだけ罪なのかは私は知っている。

 

あと私は鬱屈した学生時代を過ごしたので同窓会には出ないとおもうし知り合いもほとんどいないからだ

 

「友だち」

この一覧は非常に罪深い。

 

LINEの無い時代ではきっとこういう事は起こらなかったんだろうなあ、と私は80年代に生まれたかったなんて的外れな現実逃避のついでにサンリオのレトロ商品をネットで探す。